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利益相反(COI)

細則

平成30年6月7日

一般社団法人日本心身医学会「医学系研究の利益相反(COI)に関する共通指針」の細則

(趣旨)

医療に係わるさまざまな科学技術の進歩に伴い、産学連携による医学系研究は世界的な潮流である。そして公的な存在である大学や研究機関、学術団体が、特定の企業の活動に参加することは不可避の状況となっている。その結果、研究機関、学術団体が本来担っている公正な教育・研究・臨床の責務が、産学連携活動に伴い生じる個人および団体の得る利益と衝突・相反する状態「利益相反( conflict of interest: COI)」と呼ばれる事態が生じてきた。この利益相反状態を日本心身医学会が適切に管理(マネージメント)して、初めて学会員が国民に信頼される教育・研究・診療活動を行うことが可能になる。

日本心身医学会としては、内科系関連学会による「医学系研究の利益相反(COI)に関する共通指針(以下「共通指針」という)」を指針とし、本学会における細則を定めることとした。

(COI状態の自己申告)

第1条
自らのCOI状態の自己申告による開示に関しては、共通指針で掲げる「対象者」、「対象となる活動」、「申告すべき事項」に準じる。

(COI自己申告が必要な基準)

第2条
医学系研究に関連する企業・法人組織の営利を目的とした団体(以下「企業・組織や団体」という)の役員、顧問職については、一つの企業・組織や団体からの報酬額が年間100万円以上
② 
株式の保有については、一つの企業についての1年間の株式による利益(配当、売却益の総和)が100万円以上の場合、あるいは当該全株式の5パーセント以上を保有する場合とする。
③ 
企業・組織や団体から特許権使用料については、一つの権利使用料が年間100万円以上とする。
④ 
企業・組織や団体から、会議の出席(発表、助言など)に対し、研究者を拘束した時間・労力に対して支払われた日当(講演料など)については、一つの企業・団体からの年間の講演料が合計50万円以上とする。
⑤ 
企業・組織や団体がパンフレット、座談会記事などの執筆に対して支払った原稿料については、一つの企業・組織や団体からの年間の原稿料が合計50万円以上とする。
⑥ 
企業・組織や団体が提供する研究費については、一つの企業・団体から医学系研究(受託研究費、共同研究費、治験など)に対して、申告者が実質的に使途を決定し得る研究契約金の総額が年間100 万円以上のものを記載する。
⑦ 
企業・組織や団体が提供する奨学(奨励)寄附金については、一つの企業・組織や団体から、申告者個人または申告者が所属する部門(講座・分野)または研究室対して、申告者が実質的に使途を決定し得る寄附金の総額が年間100 万円以上のものを記載する。
⑧ 
企業・組織や団体が提供する寄附講座に申告者らが所属している場合とする。但し、申告者が実質的に使途を決定し得る寄附金の総額が年間100 万円以上のものを記載する。
⑨ 
その他、研究とは直接無関係な旅行、贈答品などの提供については一つの企業・組織や団体から受けた総額が年間5万円以上とする。
 
ただし、⑥、⑦については、すべての申告者は所属する部局(講座、分野)あるいは研究室などへ関係する企業や団体などから研究経費、奨学寄附金などの提供があった場合に申告する必要がある。

(役員や委員等のCOI自己申告書の提出)

第3条
対象者のうち、役員および理事会が特にマネージメントが必要とされる「対象者」として定めた委員会の委員長および委員(以下「委員等」という)は、COI状態の有無について「COI自己申告書」(別紙様式1)に記載の上、理事長に申告しなければならない。
2.
COI自己申告書には、役員や委員等に就任する際に、過去3年間のCOI状態を記載して理事長に提出する。
3.
役員や委員等に就任した後、COI状態に変更が生じたときは、8週以内にCOI自己申告書(別紙)を理事長に提出する。

(学会誌等への 投稿時の届出事項)

第4条
学会誌 「心身医学」に投稿の際に著者全員は、発表内容に関係する企業・組織や団体との投稿時から遡って3年間のCOI状態の有無を、本文末尾(別紙様式2)に記載し、理事長および編集委員会に提出する。英文誌「BioPsychoSocial Medicine」に投稿する場合にはその投稿規定に従う。

(学会等発表時の開示方法)

第5条
学術講演会で演題発表の際は、演題登録画面等で抄録提出前3年間の筆頭演者のCOI状態について(申告すべきCOIは)「ない」もしくは「ある」のチェックを入れ、「ある」の場合には、抄録本文及び筆頭演者の「COI申告書(別紙様式3)」を演題発表までに、理事長および学術講演会事務局に送信する。
筆頭発表者は、発表内容に関係する企業・組織や団体との過去3年間のCOI状態の有無を発表の際に、発表スライドの最初(様式4‐A,4‐B)に、またポスターの末尾(様式4‐C)に記載する方法で開示する。発表スライドは保存しない。

(自己申告書の取り扱い)

第6条
第3条の規定によって申告された内容は、理事長からCOI委員会に報告されるが、原則として非公開とし、個人情報として学会事務局で厳重に管理される。
2.
第4条、5条に規定によって申告された内容は理事長からCOI委員会および、論文については編集委員会、発表については学術講演会事務局に報告される。学会事務局で管理される。
3.
第3条、第4条、第5条の規定により提出されたCOI自己申告書は、COI委員会で必要に応じて審議する。
4.
COI委員会は、審議の結果について理事長に報告する。なお重大なCOI状態にある自己申告については、その対応についてCOI委員会で意見を付して報告する。

(COI委員会と各種委員会等との連携)

第7条
この指針による運用に当たって、COI委員会は編集委員会等各種委員会、学術講演会事務局と緊密に連携する。

(違反者に対する措置)

第8条
COI状態における自己申告の内容が当指針に違反する場合には、COI委員会は十分な調査とヒアリングを行い、適切な処分案を作成し理事会に報告する。理事会で審議した結果、重大な指針違反があると判断した場合には、その違反の程度に応じて一定期間、次の措置の全てまたは一部を講ずることができる。
(1)
本学会が開催するすべての講演会での発表禁止
(2)
本学会の刊行物への論文掲載の禁止あるいは論文撤回
(3)
本学会の講演会の会長就任禁止
(4)
本学会の理事会、委員会への参加禁止
(5)
本学会の代議員の解任、あるいは代議員になることの禁止
(6)
本学会会員の資格停止、除名、あるいは入会の禁止など
 
指針違反者に対する措置が確定した場合、当該会員が所属する他の関連学会の長へ情報提供を行うものとする。

(不服申立て)

第9条
不服申立ての審査請求を受けた場合には、理事長は不服申立て審査委員会(理事長の指名する本学会会員若干名と外部委員1名以上により構成される。委員長は委員の互選で、COI委員はその委員を兼務できない)を設置する。委員会は審査請求を受けてから30日以内に委員会を開催し、審査し、その答申書を1月以内に理事長に提出する。審査委員会の決定を以って最終とする。

(細則の変更)

第10条
この細則は、定期的に見直しを行う。本細則は、理事会の決議を経て、変更することができる。

附則

1.
本細則は2013年6月25日より施行する。
2.
本細則は2017年9月10日に改訂し、2018年6月7日より施行する。
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